自然科学 / 物理学

【宇宙論】ニュートンやアインシュタインが追い求めた重力の正体とは?

VAIENCE バイエンス12:21難易度:入門公開日 2024-11-16
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要約

古代ギリシャの重力観から、ニュートンの万有引力の法則、アインシュタインの一般相対性理論までの重力理解の歴史を解説する動画。重力を力ではなく時空の歪みとみなす考え方と、残された謎(特異点、ダークマター、量子力学との不整合、重力子)も紹介する。

動画の内容

導入では、物体が下に落ちることは人類にとって自明であり、地表付近では重力加速度が約9.8m/s²であると述べられる。重力は生命誕生以来ほぼ変わらず存在してきたため、生後7ヶ月ほどの赤ちゃんでも重力に反する動きに違和感を覚えるという研究があることが紹介され、重力とは何かを探るという主題が示される。\n\n歴史の部分では、重力に関する最古の記録は約2500年前の古代ギリシャにあるとされる。紀元前4世紀のアリストテレスは世界を空気・火・水・土の4元素からなると考え、重い水と土が自然な状態に戻ることが重さの正体だと説いたが、正確な理解とは言えない。中世には、海と月が引き合って潮の満ち引きが起こるという本質に近い仮説も記録されたが、レオナルド・ダ・ヴィンチも4元素の考えを捨てきれなかった。体系的な理解にはニュートンを待つ必要があった。\n\nニュートンは、力を受けない物体は静止または等速運動を続けるという法則を知っていた。リンゴが木から落ちるのを見て、静止していたリンゴが加速したのは何らかの力が働いたからだと考え、その力は月や惑星にも及ぶはずだと着想した。万有引力の法則では、重力は2物体の質量に比例し距離の2乗に反比例する。ニュートン自身は、なぜ何もない空間を隔てて働くのかという疑問を持っていたが、地上と天体の運動を説明し将来の天体運動も高精度に予測できる優れた理論だった。\n\n19世紀になると、水星の近日点の移動が万有引力の予測よりわずかに大きいことが分かった。天王星の軌道解析から海王星が発見された前例があったため、水星付近に未知の惑星があるのではと考える科学者も多かった。そこでアインシュタインが登場する。\n\nアインシュタインは1905年の特殊相対性理論で、光速が一定で影響の伝わりには少なくとも光が届く時間が必要だとした。万有引力の法則では、太陽が突然消えれば地球は瞬時に重力を失うことになり不自然である。そこで彼は、落下するエレベーターの思考実験から、落下するエレベーター内と無重力状態、また静止したエレベーターと上向きに加速するエレベーターは区別できないという等価原理に到達した。この原理から、加速するエレベーター内では光が垂れ下がって見えることが導かれ、重力で光が曲がることが説明される。\n\nこれらから、重力は時空の歪みであり、光は歪んだ時空をまっすぐ進んでいるだけだと解釈される。落ちているエレベーターは歪んだ時空を一定の速度で動き、静止しているエレベーターは上向きに加速されている。つまり重力は物体を加速させる力ではないと考え、数年をかけて数式化し、1915年に一般相対性理論を完成させた。\n\n検証としては、水星の近日点移動が理論の計算とぴったり一致したこと、皆既日食の際に太陽の背後の星の位置がずれて見え、その値が計算と一致したことが挙げられる。理論発表から50年以上経った1970年代でも広く受け入れられていたとは言い難いが、現在ではブラックホールの存在や人工衛星での時間の進み方の違いなど多数の証拠がある。\n\n結論として、多くの科学者は一般相対性理論もいずれより良い理論に置き換わると考えている。ブラックホール中心の密度無限大の特異点、ダークマターを仮定しないと説明できない銀河の回転速度、量子力学との不整合といった問題が残る。重力を伝える未発見の粒子である重力子は、理想的条件でも木星質量級の検出器が必要との計算もあり、解明は近くないとして、新たな天才への期待で締めくくられる。

学べること

  • アリストテレスから中世までの重力観の変遷
  • ニュートンの万有引力の法則とその優れた点
  • 水星の近日点移動が示した万有引力の限界
  • 等価原理と、重力を時空の歪みとみなす考え方
  • 重力に残る謎(特異点・ダークマター・重力子)

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